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2006年4月19日 (水)

「燁輝妃」市川ジュン 

投稿減ってるので、久々にマンガの感想でも。

サブタイトルが「後宮の女帝高階栄子の生涯」となってます。

なんだか面白そうだったので気分転換に中古で買って読んでみました。こういう歴史マンガ大好きなので。(過去ログでちょこちょこ触れてますが。)

で、平安末期の女性政治家の丹後局のお話です。そうです。去年の大河で私が萌え萌え(笑)だった夏木マリさん演じるあの妖怪女房です。

ドラマじゃヤバさ全開の外見でしたが、実際は「楊貴妃」とあだ名されたほどの傾国の美女だったとかなんとか。この平安末期は活動的な女性がゴロゴロいるので、女性史好きな私がこの時代が好きなもう一つの理由です。

さてこの作品。中級貴族の平業房の妻だった主人公が、平家によって夫を殺された恨みと、もともとの権力欲のままに後白河法皇の愛人となって政治に参加してのしあがっていくというお話です。(この辺は多少大河でも描かれてましたが。)

マンガらしくライトな雰囲気ですが、史実と創造をうまく使って、したたかな女性像を描いてます。ヘタすると欲深いだけのキャラになりそうな人物ですが、絶対権力者になってやるという上への強い意志が逆にかっこよさになっていて、ちょっとしたフェミニストな雰囲気はありますが、(作者が女性だから仕方ないかも。。。)魅力的な人物に仕上がってます。

この人の作品、前読んだ「華の王」といい、歴史モノが面白いのでちょこちょこ読んでみようかと思います。絵柄がいかにも女性マンガ!って感じがアレですが。。。(^^;ラブコメ中心のマンガがあんまり好きじゃないので、この人のは「生き方」が焦点になってるのが尚よろしですわ。

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コメント

happy01初めまして、HINAKAと申します。

ヒサポン様で、宜しいのでしょうか?

「燁輝妃」も市川ジュンさんも、大好きです。
実際史実でも、平清盛相手に色々と裏工作をした後白川上皇でしたが、「鹿ヶ谷の陰謀」のようにことごとく失敗しています。
原因は、計画が余りにずさんで、人を見る目がないから……。それが突如として、源頼朝を向こうに回し、彼に「日本の大天狗」と呼ばれるほどの策謀家に変身します。この時期と、高階栄子が上皇の傍に上がった時期が一致します。

頼朝は、後の歴史家の陰謀?でその功績が余りに低く評価されていますが、実は日本の支配体系を根本的に変える大改革をやってのけた、大政治家で戦略家です。
何しろ頼朝は何と自力で、武家による「幕府」という軍事政権を樹立させますが、これは日本史上空前絶後の、オリジナルの政治体系です。
それ以前は、平安貴族による大化改新以来の律令制で、これは中国からの輸入です。荘園制によりその形態が崩れても、根本は変わっていません。
平氏もまた、武家でありながらこの貴族政治に取り込まれ、平安貴族化してしまいます。

頼朝は、それまでとは全く異なる、武家による支配体系を確立し、その拠点として日本でこれも唯一無二の要塞都市「鎌倉」を、何も無い場所に作り上げます。
交易の要でもなければ、先祖古来の謂われの地でもない場所に、ただひたすら難攻不落という要塞都市としての機能のみを特化させた街は、後にも先にも「鎌倉」だけです。

これだけの相手を向こうに回し、清盛には手も足も出なかった後白河上皇がどうして急に、義経と頼朝にはいわゆる「離間の計」を見事に成功させるなど、最後まで西日本の支配権は手放さずに終わるという駆け引きが出来たのか?
まさに、高階栄子の存在無くしては、語れないと思います。

この件に関する拙文が、ありますので失礼ながらトラック・バックさせていただきます。
お目を通していただければ、幸いです。

それでは、今回はこれにて失礼致します。

 

投稿: HINAKA | 2009年1月 8日 (木) 08時38分

追伸・HINAKAです。

ヒサポン様

どうも、トラック・バックが不調のようですので、念の為に下に記事のURLを、直接書き込ませていただきます。

http://aonow.blog.so-net.ne.jp/2005-09-14

以上ですが、もしTBがうまく行っていましたら、この記事共々削除していただいて構いません。

以上です。

投稿: HINAKA | 2009年1月 8日 (木) 08時48分

>HINAKAさん

コメントありがとうございます。
ずいぶん前に書いた記事で、結構
マイナーなテーマだったのですが、
こうして他にもあの作品を読んで感想頂けるとはうれしいです。

HINAKAさんの記事を
拝読致しました。
頼朝の評価が時を経るごとに
下がっていき、今ではただの
東国武士のお飾りだったという
話まで出ているのはちょっと
ファンなので悲しい気がします。
しかし、HINAKAさんの
おっしゃるように、
世界史でも稀な政治体系の
構築という大事業をやってのけた
人物だったという意見に多いに
大賛成致します。
そしてその人物と後白河法皇は
丹後局という強力な味方をつけて
頼朝と対等に支配権を奪いあった
てのは歴史の影に女あり、をまさに
表現したとても面白い時代だったな
と思います。
おそらく作者の市川さんは
女流歴史作家の第一人者である
永井路子さんの影響を受けていらっしゃるようですね。

ご存知でしたら失礼かと存じますが、
永井さんの著作もお読みされることをお勧め致します。
マイナーだといわれる源平合戦以降ですが、武家と朝廷の政治的攻防という
面白さではかなり話として興味深い
なと思います。

投稿: rin2@ひさぽん | 2009年1月10日 (土) 10時12分

lovelyHINAKAです。

ひさぽん様

度々失礼いたします。
たぶん御承知かと思いますが、市川ジュンさんは特に戦前の明治から大正、そして昭和初期にかけての、女性を軸にした日常的な物語を数多く描いていらっしゃいます。

特に代表的で、もちろん傑作だと思うのが、「陽の末裔」で拙ブログ記事でも御紹介していたので、既に御存じかとは思います。

これはまさに、激動の戦前戦中を生きた女性達の、日常でありながらも歴史的な、ドラマだと思います。
とある大学のゼミでは、これを教本にこの時代の女性史を研究しているとか、いないとか。

背景的に弱き者であっても、決して挫けず、前向きに生きるヒロイン達の生き様が、実に魅力的です。
ただ時代の流れと社会的な背景で、大きな顔していた男達の、特に戦後の無様さと、対照的に思えます。

ちなみに、この物語には番外編があって、料理をモチーフにした。
「西洋式洋食事情」シリーズがあります。シリアスで、チョッと辛かった本編の登場人物達が、肩の力が抜けた状態の料理を軸にした、日常コミカルな楽屋オチ的な各々のドラマが、これも実に美味しいです!

現在は、これもマンガ文庫になっていますので、もしまだ読んでいらっしゃらなければ、是非お勧めします。

なお、御指摘の永井路子さんは、好きな作家さんの1人ですが、現在体調を崩して活字は軽いものしか読めません。
以前は、色々と読ませていただいたと思うのですが……。

基本的には、アニメやマンガ中心のオタク・ブログですが、また気軽に寄っていただければ、幸いです。
そして、こっちの方面で何かございましたら、WEB拍手のコメント画面でも使って御質問いただければ、分かる限りはお答え致します。

それでは、再度の失礼をお許し下さい。

投稿: HINAKA | 2009年1月12日 (月) 06時16分

>HINAKAさん
ご紹介頂いた陽の末裔は色々な
ネットでの評判をみまして、
是非いつか読もうと思っております。
なかなかこういう女性の生き様等を
描いた大河ドラマ的な作品は
巡り合えないので
持統天皇の「天上の虹」とかくらい?
こういう作家さんは貴重だなあと思います。
またそちらの記事興味深い内容を書かれてるなあと思いましたので少しずつ読ませて頂きますね。

投稿: rin2@ひさぽん | 2009年1月12日 (月) 13時59分

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